カリキュラムの構築

ヘリーン・J・内田

経験の浅い先生は、果たしてこれから始まるクラスのカリキュラムをたてられるようになるのだろうか、と悩むものです。どうもカリキュラムという言葉には、 初心者からすればとても手には負えないと恐れをなしてしまうような、学術的専門知識を要するものの響きがあるようです。しかし、これは全くの誤解です。カ リキュラムは何も怖い物ではありません。生徒の目的とする言語に対する理解、会話、読み書き、そして経験が、継続的に伸びるようにするための年間計画で す。毎日のレッスン内容を膨らませるための基礎、骨組です。しかし何よりも、それは、先生がより優秀な先生になるのをサポートするためのツールです。

カリキュラムを書くのは、アウトラインを書くようなものです。たいていの先生は、年間カリキュラムを月毎に進めて行きます。日本では学年が4月に始まるの で、カリキュラムもそこから始めると良いです。この月に教えたいコンセプトをリスト・アップし、休みの日を考慮しながら、その月の授業回数で割って、1回 のレッスン内容を決めます。5月分、そして翌年の3月分までを同様に進めて行きます。それが済むと、今度は自分がカバーしようと計画したコンセプトの見直 しをします。それらは難易度順になっているでしょうか。なっていなければ、そうなるように修正をしましょう。コンセプトは生徒中心になっているでしょう か。なっているべきです。名前、年齢、誕生日、学年、好きな色やスポーツなど、子供が自分のこととして考えられるようなことがらにするのが望ましいです。 またコンセプトは、子どもが自分の身近な世界をどう分類しているかに合わせましょう。たとえば、小さいこどもはアルファベット、数、色、動物、ボディー パーツ、果物、乗り物、食べ物などの名前を言うのに関心があります。

子ども用のテキストを使用する場合は、上記の点を取り入れながら、テキストの内容に基づいたカリキュラム作りをすることができます。なんと言っても、テキ ストの著者は子ども向きの学習構想を理解し、順序立てるプロなのですから。カリキュラム・サポートとしてどうぞテキストに頼ってください。

毎月のアウトラインは是非記録しておいてください。そうすれば、学年末にその記録をもとにカリキュラムの修正をすることができます。二年目は修正されたカ リキュラムをもとに新しいクラスを進めればよいのです。そしてそれは今後のクラスのためにどんどん発展させられます。毎年楽になっていきます。あなたもク ラスも、年齢と経験を重ねる度にどんどん良くなっていきますよ。