Your Students are your Best Teachers

ヘリーン・J・内田

20年前、ギリシャのアテネで長男が生まれた時、私は「いったいどうしたらいいの。母親になるってどういうことなのか何もわからない。」と思いました。外 国にいた私には、アドヴァイスをしてくれる友人も家族も誰もいませんでした。しかしおもしろいことに、どうやって面倒を見ればよいのかは、生まれたその日 から息子が教えてくれたのでした。何を必要としているのか、どうすれば嬉しいのか、私はその子を見ていて合図が出ているのがわかりました。私が母親として 成功したとすれば、それは息子というすばらしい先生に恵まれたからです。

日本で英語を教えるのも同じことだと思います。どんな先生も最初は初心者です。本やニューズレターを読み、セミナーやワークショップに参加して技術を向上 させ、ノウハウを広げることはできます。しかし、成功したかどうかを最終的に決めるのは教室における生徒たちとの関係です。だからこそ、生徒があなたの授 業、アクティビティー、教授法にどう反応するかを観察することが、あなたの教え方を改善する為にいかに重要かを強調したいのです。要するに、今もこれから 先も、生徒があなたにとって一番の先生である可能性が非常に高いわけです。

英語の先生としてどれぐらい成功しているかを判断するのに、授業時間中、生徒がどれぐらい英語で話しているかに着目するのもひとつの方法だと思います。先 生が授業の25%、生徒が75%の時間、英語を話しているのが理想的な状況だと考えています。何も完璧な英語を話す必要も、フル・センテンスで話す必要も ありません。ABCや数、ボディー・パーツや色、部屋の中にあるもの、曜日、12ヶ月、自己紹介、Q&Aなどをみんなでしていれば良いのです。所 詮、先生が楽器を演奏するのを見てその楽器が弾けるようになるわけでもありませんし、コーチが何かのスポーツをしているのを見てそのやり方を身に付けるわ けでもありません。人は実際にやること、参加し、成功するまで試行錯誤を繰り返すことによってものごとを学ぶのです。

授業中、日本語を頻繁に使う先生も、 英語を使いすぎる先生も、英語を経験するチャンスを生徒から奪っていると思います。生徒が自分自身、そしてあなたにも一番満足するのは、英語を話すような アクティビティーを工夫してあげた時です。私は次の三つの理由から、ペアワークこそがESLの理想的なアクティビティーだと考えています。まず、英語を話 すにはパートナーが欠かせないということを理解できること、英語を話す経験が積めること、そして、教師は生徒達の様子を観察しながらどのアクティビティー が効果的であるかを考える機会を得られるということです。

生徒たちは英語を話していますか。もし話していれば、あなたは正しいことをしているという証拠です!より良い先生になるために生徒から学びましょう!