ヘリーン・J・内田
幼児の学習段階を表わす曲線は比較的予測しやすいものですが、子どもはそれぞれ、独自のペースで発達していくのだということを忘れてはなりません。幼児の 学習意欲というのは、大人からみれば、畏敬の念を抱くほどのものであり、それを養い、育てるのは先生(と両親)の役割です。我々が決してはまってはならな い罠、それは、子どもに時期尚早に、無理強いすることです。
3才児:自分で何でもやろうとし、年上の子ども達について行くのに一生懸命。クレヨンで絵を描くのを好む子もいる。小さなパズル遊びに興味を示し始め、グループで(先生の後について)歌ったり踊ったりするのが好き。原因と結果の概念がわかり始める。
4才児:運動能力が発達し、意欲的にパズルに取り組み、完成させることができる。色に興味を表し、自分の周りのものと関連付けて考えるようになる。歌ったり、踊ったりが容易くできる。仲間と交わることを楽しむようになる。
5才児:数えるという概念を理解し始め、少しずつ文字を書くこともできるようになる。仲間と交わることを楽しむようになり、その結果、グループ遊びや仲間から認められることが重要になる。又、協力することや、話し合ってものごとを決めることが可能になる。
一般的態度:危険な行動(走る)、反社会的行動(他の子どもが話している時におしゃべりをする)、或いは、無礼な態度に対して規制を加えることにより、大 人は子どもに責任をもって行動するよう促すべきである。決めたことについては、一貫した態度をとる。他の子どもと仲良く遊べたり、何かが上手にできた時に は、子どもを誉めてあげること。
文献:Newsweek, summer, l997
以下、子どもの外国語教育を進める上で役に立つ幾つかの項目を紹介します。
- ゆっくり、はっきり話す。
- 短い、簡単な単語を強調し、何度も繰り返す。
- 短い文を使う。
- 命令文を度々使う。(Come in, stand up, sit down, show me, give me, take off your shoes.)
- ジェスチャーを交えて話す。
- 子どもの英語にきちんと答える。(Yes, the apple is RED.)
- にこやかにする。
- 視覚を刺激する意味で、色鮮やかな教材を使用する。
- 雰囲気を作り上げ、授業にテンポを与え、歌ったり踊ったり、そして、ゲームのBGMとして音楽を取り入れる。
- 授業の終わりにできる簡単なゲームを用意し、数週間毎に別のものと替える。
- たまたまあなたよりも小さく、若いけれども、同じ人間として子ども達を尊重する。